ホイルワークに必要なこと
前回はホイルワークをする、しない以前の段階でのお話でした。
今回はいざやるぞ!というところからのお話です。
まず最初に、ここで書く私のホイルワークは
- 誰でもできる
ということを前提としています。それは簡単だ、ということではありません。誰でも誰に対しても教育ができるものを作りたかったという意味です。
ここでは誰にでもできるように。のためのお話です。
大前提《誰でもできるために》
前回の内容と少しかぶる部分がありますが、誰でもできる。ということ。これはアシスタントの方でも正しくできることが目的になっています。
長年ホイルワークを教え続けて思うのは、やはりアシスタントの方に教えるのが難しいことです。
断っておきますがアシスタントの方がダメだとかではないです。スタイリストの方々と違い、髪の流れとか、スタイルへの理解とかカット、パーマなど経験が足りないと難しいです。
何が難しいかというと、理解させるのが難しいのではなく、臨機応変に対応してもらうことが難しいです。
このヘアスタイルだから。この髪質だから。
お客様毎に自分で判断して変化、対応しなければならない項目が出てくると、アシスタントの方の経験値の量ではその対応が難しくなります。
お客様毎にホイルワークの内容を変える
のではなく、
目的毎にホイルワークの内容を固定する
という考え方でホイルワークをしていきます。
まずは馴染ませるか、目立たせるか
目的毎にホイルワークをある意味パターン化していくのですが、そのためにホイルワークをした仕上がりの特徴を知っていただきます。
ホイルワークの効果は基本2種類しかありません。馴染ませるか、目立たせるか。私はこれをそれぞれ調整と強調として役割つけています。
《下図》をご覧下さい。
こちらのブラウンの四角形にハイライトを入れてみましょう。
同じハイライトを馴染ませた物と、目立たせた物を入れます。
《上図》左が馴染ませたもので、右が目立たせたものです。あえて馴染ませすぎないであるので少し効果がわかりづらいのですが印象の変化をなんとなく掴んでいただけたかと思います。
- 馴染ませる…全体の印象を変化させられる
- 目立たせる…目を引く印象を作れる
ここで理解していただきたいのはこの2点です。
この2点を目的に合わせて施術をしていきます。
目的の落とし込み
目的が決まっているとして。(目的の導き出しはカウンセリングを読んでください)
いざ施術に入る時、決めることがあります。
- 何を?
- どこに?
- どれぐらい?
- どんなふうに?
という4点です。これが決まれば、というかこれしかホイルワークの施術に必要な事項はありません。
具体的に書くと。
- 何を?…使用薬剤、ホイルワークの種類(HL,LL,ML)
- どこに?…ブロッキングにおいて、どのブロックに
- どれぐらい?…ホイルワークの量、枚数
- どんなふうに?…ホイルワークの角度、スライシング、ウィービング
こうなります。
ここまでご理解いただければホイルワークはスタートできるはずです。
例を挙げます
①ロングのワンレンの方。ベースを8LVで入るとします。この方にもっと色持ちを良くしてリタッチが目立ちにくいようにしたいとします。
まずは、
- 調整か強調か…もっと色持ちを良く。という調整の分類です。
- 何を?…より色持ちを、ということはより暗く(濃く)なのでローライトを入れます。
- どこに?…色が落ちやすいのは表面です。またリタッチが目立つのも表面です。従って前後トップに調整が必要になります。
- どんなふうに?…これは調整が目的になりますので、馴染むようにです。
- どれぐらい?…馴染むようにですから、細かく多くです。
どうでしょうか?どうするべきか、多少明確になるはずです。
馴染ませ方にも様々な技術があります。今までホイルワークをやってきた方はここまでの話で営業に使える方もいらっしゃるでしょう。より細かく知りたい方は補足の記事を読んで下さい。
今後はケースバイケースで具体例を書いていく予定です。